平田オリザさんの「初授業」
5月19日、奈義町教育・文化のまちづくり監である平田オリザさんの「初授業」が行われました。
奈義小学校の6年生(2クラス:55人)を対象にしたワークショップです。
子ども達は6~7人ずつの班に分かれて、劇を作りました。朝の教室に転校生がやって来る、という設定です。
1時間目は、平田さんが準備してきた台本を、自分たちがいつも使っている言葉や普段の生活に合わせて直したり、空白部分を埋めたりした上で発表。
平田さんからは「劇を作る授業なので、うそをついてもかまいません。いつもとは違います。うまくうそをついたらほめられます」というお話があり、「ボケたら突っ込まないとだめだよ」「誰に向かって言っているのか意識してね」などのアドバイスがありました。
2時間目にはオリジナルの台本を作って練習し、3時間目に、参観に来た大人たちも含めた皆の前で発表しました。たくさんの新聞社やテレビ局も取材に来ていました。
各班、中国から来た転校生を演じたり、奈義町からの転校生がアメリカの学校に転入したという設定があったりと、工夫を凝らしていました。
よそから来た転校生に奈義町のことを詳しく教えてあげる班や、先生が来る前に先生についての噂話をしてみせた班、熊本の地震などの時事ネタをうまく取り入れた班など、内容もそれぞれにバラエティに富んでいました。
子ども達の集中力が途切れることなく続き、全員が役割を持って楽しそうに話し合っていたのが印象的でした。
午後の委員会の時間でも、いつもより活発に意見が出て、話し合いが盛り上がったそうです。
終わった後で、「疲れた~。でも楽しかった!」と話した子どもも多かったとのことで、いつもとは違う経験は、子ども達の中に何かを残したようです。