北海道・東川町へ行ってきました！ 子育て・教育編
１０月４日に北海道・東川町へ視察に行ってきました。 東川町は、北海道の真ん中にある人口８０００人の、豊かな自然に恵まれた町です。今、国内外からの定住者が増え、約２０年で人口が約１４％増加しています。人口減少時代に定住者が増える町の「まちづくり」とは―――。
旭川空港に到着したら外の気温は１０℃。 岡山の最高気温は２８℃だったので、１８℃の気温の差です。まだ夏の気分が抜け切れていなかったのですが、北海道ではだいぶ秋が深まっていて、時差ボケならぬ季差ボケ状態に。
東川町は旭川空港から約１０分(５㎞)の距離にあります。 最初に訪れたのが幼児センター「ももんがの家」です。「子育て支援センター」「幼稚園」「保育所」の３つの施設が１つの建物に集約されています。東川町では、生後６か月経過後から切れ目のない子育てが始まります。
ももんがの家の中に入ると受付の上には「こども未来課」の文字。子育てを統括する役場の「こども未来課」も同居しており、事務処理などスムーズな連携が可能になったそうです。
建物もさまざまな工夫が施されています。
体育館とステージに見えますが、ステージ上には数々のテーブルとイスが置かれています。実はここはランチルームなのです。
舞台袖には調理室があり、幼児は調理の様子を見ながら食事をとります。大きな窓の向こうには小学校が正面に見え、小学生の姿が自然に目に入ります。
体育館にはボルタリングも。
広い園庭では、お迎えが来るまで思いっきり遊ぶ子供たち。あまりにも広いので、お迎えが来たら先生は拡声器を使って子どもを呼び出します。
木工の町ならではの、木のぬくもりが感じられる壁飾り。
よく見ると、葉っぱには子供たちの名前が。この葉っぱは、小学校を卒業したときにそれぞれ子どもたちに贈られるそうです。
先生と東川町の職人さんが共同開発した遊具。
ももんがの家は、東川町の人々の子どもたちに対する思いが伝わってくる、広々としてあたたかい場所でした。 続いて、隣接する東川小学校へ。
美術館のように見えるかもしれませんが、小学校です。
まずは小学校と一体化している東川町地域交流センターへ。中に入っても、
……美術館です。 子どもたちは本物のアートに触れながら育ちます。
地域交流センター内には学童室があり、私たちが訪問したときは夕方だったので、子どもたちが遊んだり、勉強したりしてお迎えを待っています。 地域交流センターから小学校へ。
各教室を閉ざす壁はありません。町内の家具職人による机と椅子が並んでいます。
ここはおよそ３５０名の全校生が一斉に食事をとるランチルーム。給食は地元食材を使った自校方式です。
夕暮れどきの校庭です。北海道ならではの広々とした景観が広がっています。 子どもたちがまちの未来を作っていく。東川町に住む人々が共有する「東川らしさ」が、教育・子育てに行き届き、このような素晴らしい環境が出来上がったのだと実感しました。東川町で人口減少時代の希望を見つけることができました。
「文化のまちづくり」編へ、つづく。
(菅原)
