東川町に行ってきました! 文化のまちづくり編
北海道・東川町の役場には大きく「写真文化首都 写真の町・東川町」の文字。 東川町は、写真文化を通じて国際的な交流を目指し、世界に開かれた自然と文化の調和する活力に満ちたまちづくりを目的として、1985年に「写真の町」を宣言しました。 当時、多くの自治体で、米やトマトといった特産品でまちづくりをする一村一品運動が盛んになっていましたが、東川町はある企画会社からの提案を受けて、写真文化によるまちづくりを開始しました。キャッチフレーズは「全町民が参加し、後世に残し得る町づくり」。
写真の町宣言後、写真の町東川町賞、東川町国際写真フェスティバル、写真甲子園、高校生国際交流写真フェスティバルなど、数々のイベントを開催。とくに写真甲子園は、町民のボランティアによって支えられ、全国の高等学校の写真部やサークルが全国一を目指して撮影を行う、という熱いイベントです。近々映画化されるようです。
また、イベントの開催だけでなく写真文化を活用した地域づくりにも取り組んでいます。写真の町推進事項には「写真映りの良い風景・生活づくりの奨励・推進」とあります。
たしかに風景がいちいち絵になります。視察中たくさんの写真を撮ってしまいました。 小学校では、写真を活用したコミュニケーション教育も行われています。写真の町宣言にはこんな文面があります。「『出会い』と『写真』が結実するとき 人間を謡い、自然を讃える感動の物語がはじまり 誰もが、言葉を超越した詩人や コミュニケーションの名手に生まれかわるのです」。 東川町での取り組みを目の当たりにすると、写真という文化を町づくりに取り入れることで、写真の可能性をも広げているのではないかと感じました。
こういった取り組みによって、現在の東川町のブランドが出来上がりました。東川町には、60以上のおしゃれなカフェ、飲食店、ベーカリー、ショップ、工房などがあり、それぞれの“小さな経済”が成り立っています。道の駅の隣には、なんとモンベルが。
「写真」という文化によるまちづくりを行い、独自のブランドを生み出すことで、吸い寄せられるようにしておしゃれなお店が集まってくる。まちのブランドイメージを作り出すことの大切さを実感しました。 奈義町も、現代美術館、横仙歌舞伎と文化を大切にしてきた町です。これから奈義町らしい文化によるまちづくりを町民のみなさんと進めていきたいと思います。
(菅原)