ナイト・ミュージアム・シネマVol.1『歓待』を開催しました
1月19日に奈義町現代美術館にて「ナイト・ミュージアム・シネマVol.1」を開催しました。
奈義町内にあるアートスペース等の魅力的な空間で、世界の第一線で活躍する映画監督・深田晃司監督がセレクトする映画作品を定期的に上映する「ナイト・ミュージアム・シネマ」。記念すべき第一回目は、奈義町現代美術館を会場に深田晃司監督『歓待』を上映しました。定員いっぱいの30名のお客様にご来場いただきました。
『歓待』のストーリーは、下町で印刷所を営む小林家の元に謎の男が言葉巧みに入り込み、あれよあれよという間に平穏だった小林家の日常が崩壊していく、というもの。「外」からやってきた者たちが家族という「内」に入り込み、不思議なコミュニティを形成しはじめる様は、怖くもありおかしくもあります。
『歓待』鑑賞後は、カフェスペースにて深田晃司監督と『歓待』出演者でもある私・菅原とのトークイベントを開催しました。
私はいま奈義町で町づくりのお手伝いをさせていただいていますが、もともとは俳優をしています。『歓待』が制作されてから8年経った今、奈義町現代美術館で『歓待』が上映され、深田監督とトークイベントでご一緒できるというのは、とても感慨深いものでした。
私自身も久しぶりに『歓待』を鑑賞して、今までにない見方で楽しむことができ、改めて『歓待』という映画は、「内」と「外」を描いた本質的な映画だと感じました。直接的には「家族」という小さなコミュニティを描いていますが、「町」や「国」いう大きなコミュニティの縮図のように見えてきます。
『歓待』は50か国以上で上映されているそうで、深田監督は、移民問題と絡めて「外の人は、内の人にとって善良な人間ではないかもしれない。混乱もひっくるめて受け入れる様を描きたかった」と語られました。深田監督から制作秘話や、『歓待』と同じ物語の構造を持つ『淵に立つ』との不思議な関係など、貴重なお話を伺うことができました。
「ナイト・ミュージアム・シネマ」、今後も奈義町内のアートスペースで深田監督がセレクトする上質な映画を上映していきます。みなさん、ぜひお越しください!
(菅原)