関係人口全国フォーラム2023に登壇しました(令和5年11月28日開催)

令和5年11月28日(火)、内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局および内閣府地方創生推進室が主催する「関係人口全国フォーラム2023」に、当法人代表の一井が登壇し、『放課後企業クラブ』の取組の事例紹介を行いました。

2023年度のフォーラムでは「関わりのステップアップを考える」をテーマとして、関係人口が地域の担い手となるプロセスについて、基調講演と事例紹介、およびパネルディスカッションが行われました。

中島みき氏(面白法人カヤック ちいき資本主義事業部 事業部長)のファシリテートで、一井からは、『放課後企業クラブ』の特徴の一つである組織と組織をつなぐことの効果や、代表する取組である、セレンディピティプログラム®について共有。実施する上で大切にしていることをはじめ、地域活性化起業人や企業版ふるさと納税(人材派遣型)を活用した企業人材の派遣につながった事例、ゆるやかにつながりが継続、発展している事例なども紹介しました。

中島氏からは「組織と組織をつなぐことで、特定の誰かではなく面として向き合い、色々な人が関わるきっかけになる。勇気が持てるエピソードでした。プログラムが浸透するにつれ、参加してみようという企業人材が増えること、地域課題をテーマにするのではなく、それぞれのニーズに合わせてテーマを決めて取り組む点が、とても興味深いです」との感想を頂きました。

続くパネルディスカッションの中では、指出一正氏(雑誌「ソトコト」編集長)が、「関係人口のこの先を考える上で、大事な事例。どこまでマッチングを図れば、お互いがシナジーを起こすのかという観点からも、企業や地域が、新しい取組に対し、しっかりレスポンスをしているところが印象的でした」と触れて下さった他、稲垣文彦氏(認定NPO法人 ふるさと回帰支援センター 副事務局長)からは、「組織と組織の関係では、予め役割が生じることが多い。『セレンディピティ』という前提があることで、偶発性を評価できる面白い場ができていると思います」とのコメントを頂戴しました。

ディスカッションは、コーディネーターを務める、小田切徳美氏(明治大学農学部専任教授)による、「関係人口づくりは、日々進化しているということがはっきりと見えてきました。関係人口は、幅広く多様で、曖昧な概念であり、お互いがそれを認識することで、初めて議論ができるということをあらためて感じます。また、関係人口の維持、つなぎ直しやつなぎ止めの役割を担う関係案内所と、ステップアップに欠かせない存在として行政という二つの主体を確認するとともに、関係人口とともに開く社会という次の展望を持って、曖昧性を議論することが必要ではないかと思います」との総括で、締めくくられました。

本フォーラムの資料は、内閣官房・内閣府総合サイト 地方創生に公開されています。ご関心をお持ちの方は、ぜひご一覧ください。
https://www.chisou.go.jp/sousei/about/kankei/forum_20231128.html