「老いのリハーサル」を開催しました!
3月4日(土)に奈義町文化センターで「老いのリハーサル」を開催しました。奈義町版エンディングノート「奈義町で私らしゅう生きるノート」を題材にした演劇ワークショップです。
奈義町、岡山県南、鳥取県米子などから20名の方にご参加いただきました!
まずは演劇体験を通じて認知症のお年寄りとの関わりを考えていただきます。その後、みなさんに今回の主題であるエンディングノートを執筆していただいます。
エンディングノートを執筆することは「老い」「ボケ」「死」と向き合うことです。それらと一人で向き合おうとすると、どうしても後ろ向きになってしまうことが多いです。今回のワークショップでは、それぞれにエンディングノートの「人生をつづるページ」を書いていただき、それを元にグループで認知症の「わたし」が登場する寸劇を作っていただきます。
発表です。
登場人物は認知症の老人、介護者、面会者の三人。認知症の老人は、見当識障害のため「これまでの人生で一番自分らしかった時期」に戻ってしまっています。そこに介護者が「食事の時間ですよ」とやってきます。しかし、老人は「〇〇をする」と言って食事に行こうとしません。介護者が困っていると、老人のことをよく知っている面会者がやってくる……。
台本は穴埋め式になっており、認知症の老人が「これまでの人生で一番自分らしかった時期」に戻っているときの台詞は、それぞれエンディングノートの「人生をつづるページ」で書いた答えを参考にして作成してもらいました。
発表では、青年時代に戻るおじいさんや留学時代に戻るおばあさんなど、個性あふれる認知症の老人が登場して、今日初めて会った方ばかりなのに、それぞれの人生が垣間見えて、とても充実した内容でした。
人が最期まで地域で豊かな生活が送れるかどうかは、家族や介護者などの周囲の人々との関わりが重要になってきます。介護者が、その人が「どのような生活を営んできて、何を生きがいとしてきたのか」といったことを知っておく必要があります。
エンディングノートは、自分が最期まで主人公でいられるための台本です。介護者はその台本を片手にその人の生活をその人らしく演出します。未来の自分のためにも、大切な人のためにも、ぜひ元気なうちに「エンディングノート」という名の台本を執筆してください。
ご来場いただいたみなさん、ありがとうございました!